生産終了品 Olympus***
使用していたオリンパス製AFMプローブの商品型番(製品名)を確認する。
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Olympus*** AFMプローブの代替品候補を、様々な形状のAFM探針を様々なブランドから選択できます。お客様のニーズに最もマッチしたベストプローブを選択してください。
AFMティップの形状の違いについての説明が必要な場合は、下記の ください。 "Olympus***AFM探針について " をご確認
無償サンプルのリクエスト、ご注文をお待ちしております。
オリンパス株式会社により長年販売されてきたAFMプローブ、「Olympus*** Micro Cantilever」は生産終了となりました。
過去数年で、一部の製品で生産終了となっていましたが、2022年9月、残りの下記5種類のシリコンベースのプローブについても生産終了の発表がなされました (https://probe.olympus-global.com/en/support/discon/)
公式にすべてのOlympus*** AFM プローブの生産が終了となりました https://probe.olympus-global.com/en/product/
それに伴い、多くのお客様から別ブランドへの商品切り替えに関するご質問を数多く頂戴していますため、本ページを公開することと致しました。
ここでは、NanoAndMoreジャパンがご提供するAFMプローブと Olympus*** AFM プローブを比較します。
加えて、NanoAndMoreジャパンがご提供している下記のブランド個々について、機械的特性の観点から比較をしてみたいと思います。
お客様のニーズや測定要件に合わせた切り替えを容易にし、選定時間とフラストレーションを軽減するため、それぞれのサブカテゴリでご紹介します。
まず、探針形状の比較する前に言及すべき2つのポイントがあります
図1: 三角形状とPointProbe形状それぞれの場合のレーザースポット-AFM探針距離の比較
一般的にシリコンベースの Olympus*** プローブは、AFMカンチレバーの先端にドライエッチングで形成された四面体形状探針を備えています。(側壁約90°)探針の高さは約14umで、曲率半径は7nmです。(Olympus Microlever spec. sheetより引用)
図2: Olympus*** AFM 探針形状側面イメージ
最大の特徴は、探針をカンチレバーの先端に配置したことです。これにより、探針をサンプルの関心領域に正確に合わせることができます。これはアプリケーションや試料の組み合わせによっては有効な手段です。探針を12°~13°の角度でAFMヘッドに取り付けると、探針の先端は見えなくなることはあるものの、探針を特定位置に近づけるという特徴は維持できます。
Olympus***Micro Cantilever AFM プローブは、SOIウェハーから作られ、AFMカンチレバーだけでなく探針もドライエッチング工程により製造されていると説明されています。
OPUS™ AFM探針は、Olympus製の探針、形状、セットアップ、機能と同等の製品です。OPUS™ は、Olympus製 と同様に、AFMカンチレバーの先端にドライエッチングされた四面体形状の探針をもち(側壁約90°)、探針の高さは約14um、曲率半径は7nmとなっています。
AFM 探針形状側面イメージ
OPUS™ AFMプローブはSOIウェハ-から作られ、AFMチップとAFMカンチレバーはドライエッチングで製造されています。
NANOSENSORS™のAdvancedTEC (Advanced Tip at the End of the Cantilever) の探針をご紹介します。
探針は、OlympusやOPUS™とは異なり、AFMカンチレバー先端から四面体の探針が前に突き出ているのが特徴です。この特殊な形状により、プローブをAFMヘッドに取り付け、12~13°傾けた状態でも探針をサンプルの特定位置に正確に位置づけることができます(下の模式図を参照)。
AdvancedTEC は、カンチレバー先端から探針が突き出てた形状をしているため、上方から実際に探針を視認することができます。
サンプルの関心領域へ探針を配置できることが理由でオリンパス製カンチレバーを選択していたユーザーの皆様には、最適な代替候補といえます。
さらに、先端形状はウェットエッチングで製造されているため、結晶面を利用した再現性の高い形状と非常に滑らかな表面を実現しています。
Arrowシリーズの探針は、Olympus***製やOPUS™の探針と同じく四面体形状で、AFMカンチレバーの先端に配置されています。
Olympus***やOPUS™ AFM探針と異なるのは、Arrow 探針にはドライエッチングで形成される90°の側面がなく、ウェットエッチング工法によるわずかに傾斜したシリコン面がArrow AFMチップの先端を形成しています。
Arrow プローブの探針は先端に配置してあるため、サンプルの目標位置に簡単に配置できることに加え、AFMのヘッドへ探針が12°~13°傾いた状態で取り付けた時に、すべてのシリコンAFM探針の中で、最も対称性に優れたXY方向のトレースとリトレースのスキャンが可能です。これは、Arrow 探針の特殊な先鋭化により、探針先端がわずかに曲がり、探針先端が正しい方向に傾き、取り付け角度を補正しているためです(概略図参照)
Arrow探針の高さは10-15μm(Arrow UHF AFMプローブ-高速バージョンでは3.5μm)、曲率半径は通常<10nmです。AFM先端部およびカンチレバーはウェットエッチングにより形成されており、非常に滑らかで再現性の高い先端形状を特徴としています。Arrow AFMプローブシリーズは、特殊な高ドープ単結晶シリコンウエハーから作られています。
標準的な多面体ピラミッド状エッチングシリコンAFM探針は、その名の通り、ピラミッドのような形状をしています。巨視的に見たハーフコーンアングルは、カンチレバー軸に沿って見た場合20°~25°、側面から見た場合25°~30°、AFM探針先端部ではほぼゼロとなっています。このAFM探針はウェットエッチングされており、非常に滑らかで再現性の高い表面をしています。
Olympus***製のカンチレバーや、 OPUS™、 Arrow、 AdvancedTEC の探針とは異なり、すべてのピラミッド状探針はセットバックしています。つまりカンチレバーの先端が、探針の位置より張り出しています。そのため、探針をサンプルの関心領域に正確に配置したい場合、若干操作性を損ないますが、(AFMセットアップ時には光学カメラの解像度限界にご注意ください!)一方で、ディフレクションレーザーがサンプルに当たることを避けることができるので、サンプルがレーザーの影響を受けるような一部のアプリケーションや測定モードの測定に適しているといえます。
また、レーザーの反射率を上げるためのコーティングや、その他の背面コーティングにおいては、PointProbe形状のAFM探針のシャドー効果(探針セットバック)は必要不可欠です。なぜならコーティングが探針に到達したり、金属クラスターやパーティクルで探針がコンタミすることを防ぐ効果があるからです。
もし付着した場合、探針の曲率半径が大きくなったりその他の想定外の不要な効果や、測定中の不良が発生する可能性があります。
カンチレバーの先端の探針が90°またはさらに複雑な形状で突出している場合、例えばOlympus製プローブや、OPUS™、AdvancedTEC カンチレバーの背面コーティングは非常に難しいのです。(Arrow 探針は、傾斜した、ウェットエッチングによるシリコン探針があるため、これには当てはまりません)
ピラミッド状エッチングシリコン探針高さは 10~15μmです。 ( NANOSENSORS™ Special Developments List では、最大 50umの高い寸法のバージョンもあります)先端曲率半径は、超高解像度イメージング用の曲率半径2nmから、標準の半径<7nm、<8nm、<10nm、…、最大半径 200nmのナノメカニカル測定用の製品など、各種ブランド、プローブタイプやモデルごとに多種準備がございます。 PointProbe形状のAFMプローブは、特殊な単結晶高ドープシリコンウェハーにより製造されています。
一部ブランド (MikroMasch®、BudgetSenors®) は、PointPobe形状の探針を反転させた (探針が180°逆向きに取り付けてあることを意味します) タイプを標準品として販売し、他のブランド (NANOSENSORS™、NanoWorld®) では一部商品でオプションとしてご提供いたします。
PointProbeの探針形状は、世界で最も汎用性が高く、最適化され、改善されてきたものです。ここでは紹介しきれないほど、多種多様な探針、形状、コーティングがございます。もし特別なものをお探しであれば、是非当社へご連絡ください。取り扱いの商品だけでなく過去の特注事例などからもご紹介いたします。